2014年1月10日

些細な疑問点

当社のエンタープライズモノの下請けでもらっているお仕事では、疑問点が出たときに、作業者が誰に何処まで聞いて良いのかというのはとても大切な問題だ。

たとえば、メーカーの技術研修に行った際に、一通りメーカー側講師の方が説明を終えて質問タイムがあったとする。

「以上で説明を終わります。何か質問はありませんか?」

と、聞かれたときに、何でも聞いてはいけません。「ログインの仕方がわかりません。」「ドライバーの2番ってなんですか。」みたいな質問が飛び交えば、お客様であるメーカーの人達は、「このレベルの作業者で大丈夫か」と不安になるでしょうし、「交通費はでるのですか」「現場までの行き方がわかりません」みたいな質問が飛び交えば、「そんなのは自分のところの管理者に聞いてくれ」という事になります。

また、その講師の人の持っている常識が、専門的な領域に入っていて、一般常識を超えているのにもかかわらず、「こんな基本的な事を知らないなんて」と思われてしまう事も良くあります。アルファベット数文字の略語系が代表的なものですね。

という事で、疑問点が発生した時、「聞きたい事はありますか?」に対して、ある程度の経験を積んでいない人は何でも聞いてしまってはいけません。その場は一旦質問を保留しておいて、うちの会社の比較的第一人者の人に質問を集め、その人がわかればその人から教えてもらい、わからなければその人から質問を上げてもらう。(ただし、自分しかいなかったら、聞いてください。わからないまま現場に入るのは一番困るので)

現場で、お客様側の立会者がいる時なども同様です。知識が無い事を全力でPRしてしまう作業者もいるのですが、当社の作業者をプロと思って依頼をかけていただいているのです。些細な疑問点は社内で可能な限り解決するようにしましょう。

もうひとつ。

エンドユーザに作業内容を質問してしまう人。これは本当に困ります。サプライヤーとエンドユーザーの見分けもつかないうちは、安易に質問をぶつけない事です。疑問点は、原則商流の下側から遡っていって解決していきましょう。

最後に蛇足なのですが、当社が孫請けになっていて、A社→B社→当社、となっているときに、A社の方が「○○って聞いていますよね?」と聞かれたのだけどその内容を知らなかったとします。B社(つまり当社にご依頼して戴いた会社)の担当者が情報の展開漏れをしていた可能性もあるわけで、「全然知りません!」と断言してB社の担当者の顔を丸潰れにさせてしまってもなにも良い事はありません。かといって知ってますとももちろん言えないと思いますので、そのようなシーンでは、「○○ですね。すみません、少し思い当りませんので、確認させていただけますか。」と、やわらかく説明を促したり、確認をとったりしましょう。そのあたりがきれいに対応できるようになってくると、どの関係者からも信頼されるサービサーになれます。