2013年10月2日

手順を覚えてしまって

同じ作業手順を何度か行うと、手順書を確認しなくても体が覚えてしまう。

その熟練状態を想定して工数を算出している会社もあれば、あくまで手順書を読みながら進める事を求める会社もある。どちらの言い分も良くわかるし、それぞれが各々に発注して戴けるのであれば、その通り対応するだけだ。

しかし、実際は、手順書を読みながら作業するだけの充分な時間を確保せずに、熟練状態の工数を元に作業人数を設定して、尚且つ手順書を一つずつ追うように求めてくるご依頼企業もあって、分厚い手順書を当日に渡し、熟練者のベストパフォーマンスを期待されても、作業者は困ってしまう。

それでもこの業界は、不思議なもので初見である程度のスピードを保ち、手順書を漏れなく追って、一度通してしまえば手順覚えてしまう、なんて作業者もいる。それで、手順書を全然見なくなってしまうのも困りものなんですが、手順を覚えてしまうよ系の作業者は、どうして初見の作業で覚えれてしまうんでしょう。

今日は、そんな手順を覚えてしまうよ系の作業者の話ができればと思いました。

すっごい記憶力・・みたいなものも確かにあるにこしたことはないのですが、まずは経験です。類似作業をいくつかやっていると、項目の名前でまず並びが理解できます。自分が手順組むならドメイン参加してからこの設定だなとか、このアカウントのうちにこっちの作業も並びでやっておくんだ・・とか、大まかな手順がまず整理されます。そして、細部も、このチェック外すのか、こことここはデフォだよね。とか、印象に残していくので、イチから記憶しているわけではないのです。

それでも、そういう作業者を想定して工数を組むのはやはり愚かです。普通に慎重な作業者を想定して工数予定を立てないと、時間はいくらあっても足りないし、手順書遵守は絵に描いたモチになってしまう。でも、作業者の姿勢として、いつもいつも手順書の表面だけを追って意味を理解しないのではいつまでたっても技術力は向上しないし、時間に対する感度も鈍いまま。向上心足りないよね・・と思われてしまうのです。

いつもいつも、管理者としては手順書遵守を唱えているのですが、ちゃんと理解して一見で覚えてしまえるような作業者がたくさんいると心強いですね。