大晦日。
走り抜けた当社を支えてくれたスタッフ・お客様、そして全ての関係者に感謝。
振り返れば驚くほどの勢いで成長していった会社と、しっかりと誇れる品質と実績。積み上げていったものを考える時、関係者一人一人が本当に当社の事を大切に思っていてくれる事を実感する。
今日もまだ稼動するスタッフがいて、新年早々に出動する予定がある。
一つ一つを大切に。
影で支えていただいている人に感謝して。
今日もまた確かな一日を刻む。こうして刻んでいった一日一日が、積み重なって誇るべき当社の一年を創った。
だからこそ。自信をもって2006年を迎える事ができる。
大きな儀式が必要だとは思わない。
ただ万感の思いで一年を締め、決意を新たに次の一年を迎える。
心に抱くのは、ただただ感謝の思い。
最高の一年をありがとうございました。当社に関わっていただいた全ての人が満足いく一年であった事を心から祈って。

2005年12月30日

《ゴルフ》

昨日は、地元のゴルフコンペに行った。開催40年を誇るこの会だが、いかんせん年寄りばかりになってしまっている。盆踊りにしても、社会人サークルにしても、この手のイベントの史上最大の課題は常に、「どのように若い血を入れるか」という事に尽きる。若い参加者が増えれば、地元イベントも活性化するし、何よりも次代に繋いでいける。
普通の感覚で言えば、年寄りばかりのイベントに参加しても若者としては面白く無いだろう。
しかし私は地元の社会活動を非常に高く評価している。特に子育て支援や新しく地元に住んでくれる家族が暮らしやすいように町全体がバックアップしていく姿勢は、すばらしいと思う。
私自身は、ゴルフを始めゲートボールや囲碁等、世代を超えたゲームが楽しめるマルチプレーヤーであるし、見知らぬ人との間でもゲームや酒を楽しめる、ユーティリティな人間である。
そしてなによりも課題が見えるなら、自分自身が行動しなければならないと思う。まずは私が顔を出す。そうする事によって、参加者も「だれそれさんの息子も参加しているのだから、お前も時間が空けば参加したら?」と自分の息子や娘を誘いやすくなる。
みんな自分の生活もあるし、何も全てのイベントに参加しなければならないほど、コミュニティのイベントは重い使命でもない。自分にできる範囲で、できる事をやっていければそれでいいと思う。
私自身はワーカホリックでお休み中でも誰かが出動している以上、仕事を完全に頭から抜く事はない。ひとたびトラブルが起きれば、プレー中でも身を翻さねばならぬ最高責任者である。
優先順位は譲れないにしても、自分を育ててくれた町や自分の子供達が育っていく町の為にも一肌脱いで、そしてその中で自分も楽しんで参加していく姿勢を失ってはいけないと思う。
スコア?
一年を締めくくるにはもう少し何とかしたかった・・。

2005年12月28日

《エンパワーメント》

当社のような創業ベンチャーでは、どうしてもオーナーのワンマン経営になってしまい、組織の権限委譲というのは難しいテーマになる。
当社においても、情報の共有と権限委譲については早い時期から少しずつ実践しているテーマの一つとなっている。
組織が大きくなってくると、トップが処理する情報量が膨大になり、ピラミッド型の決済システムでは時間がかかり、かつ人を経由する毎に情報は選択劣化していくためクライアントや現場の情報が正確に伝わらなくなってしまう。
変化する情報にすばやく正確にレスポンスするためには、中級指揮官がその場その場で判断できる権限を必要十分に与えていく事が必要になる。一方、会社全体の品質を一定に保つために現場で行われる判断・サービスが全社的に共有されなければ、組織的なブランドを確立する事が難しくなる。
また、判断する「権限」と共に付与しなければならないのは「能力」になる。技術的なエンパワーメントは、本人のモチベーションも大切であるが何よりも教育が大事だろう。
こちらも当社にとって重要なテーマの一つとして早期から取り組んでいるがまだまだ十分に行えていない。現場作業者としての作業能力はもちろんであるが、様々な階層で判断を行う管理者としては必要な能力を身につけるための教育が不可欠となる。
急拡大している最中ではついつい「何もかも」と云う気持ちになるが、エンパワーメントは一朝にして行えるものではない。一歩一歩前進あるのみと云える。

経営者になってそれまでと一番何が違うかと云われると、キャッシュフローに対する感度が違うと思う。
一般のサラリーマンであれば、働いて→お金をもらう→その資金の範囲で消費→収入より大きい消費をする時はローンを組む。というお金の流れが一般的だろう。
これが経営者になれば、資金を投下し→売り上げて回収→資金を再投下。というお金の流れになり、これがずっと繰り返される。
資金の流れ方が違う事により、資金量を増すための手法が変わる。
サラリーマンであれば、労働価値をあげて、もらう金額を増やし、消費を抑えれば資金量は増す。
経営であれば、投下した資金量よりも多くを回収する事と、投下回数を増やし早期に回収する事によって資金量が増す。
「たくさんもらう事」は両者共に共通であるが、資金の使用についてはサラリーマンは「抑える」、経営は「回数を増やす」と資金の増やし方に根本的な差がある。ここにキャッシュフローに対する感度についてサラリーマンと経営者に決定的な温度差が生じる事になる。
特に「借金」に対する捉え方に大きくかかわり、サラリーマンでいる借金とは自らの労働力で返済すべきマイナス分と云うものであるのに対し、経営者では投下する資金量が増す事は回収量も増やす事になり、また投下回数も増やす事になるために「投下資金量よりも多くを回収できる」という前提さえ崩れなければ、プラス要因の方が大きい。
前職で証券にいた頃、経営指標を他人事のように見てきたが、実際経営者になると新鮮な感度として資金のフローについて考えさせられる。経営者が借金嫌いでは務まらないのが会社と云うものなのだ。

2005年12月14日

《連鎖》

誰もが感じているように「悪い事」は連鎖するもので、一発目の失敗が起こったときよくよく気をつけねばそれをきっかけにして次々と失敗を重ねてしまう。
一つ一つは別の次元のミスに見えてしまうものであるが、要が揺らいだために、あるいはほんの些細な事をきっかけにして、繋がっているものなのだ。
12月もまさにその通り。「忙しい」というのを前面に押し出して危機管理が異常にゆるくなっている。現場の人手が足りないために自らの現場出動頻度が高くなりすぎている。マネジメントができないため、入出金や人材管理などの基幹業務が甘くなり、それがミスに繋がる。一つのミスをフォローするためにコストや時間を取られ、そのためにミスが重なる。
結局、解決方法としては煩雑になってしまっている仕事のうちで、「大切な事」を峻別してまずは一つ確実に消化する事である。そしてもう一つは、無理な受注をして大切な業務に影響が出る事を可能な限り避ける事だ。本心ではどうしてもクライアントが困っていれば助けてあげたい。しかし、目先の為だけに無理をして品質を下げていく事は長い目で捉えるとけして最良の選択肢といえない。
連鎖するのはミスだけではない。カネやヒトの資源を上手く切り回す事ができれば、忙しさはそのままチャンスに変わる。
まずは一つのミスをくい止めて、一発目の「良い結果」を出す事だ。
言い換えれば、「下降トレンド」は、速やかに損きりするべきだということである。そして重要度の高いもので、しっかりと成功を収めて、「上昇トレンド」に切り替える必要があるのだ。
今が本当に大事な時だと云える。