2005年1月12日

《オープンブックマネージメント》

最近、スタッフの引き抜きについての話題をよく聞く。
我々の業界は、人材の流動化の先駆けのような存在であるが、当社では可能な限り固定化して熟練していって欲しいと考えている。それでも、当社に魅力を感じてやってきてもらう事は大歓迎だし、当社より魅力的な条件を出す企業に移って行きたいという事であっても移り先の企業が魅力的であれば仕方が無いと思う。また、そんな魅力的なところに移れるだけのスタッフを使っている事について誇らしくも思う。
だから、裏切られた。とは、思わないのだ。
当社のスタッフは、本当にエンプロイアビリティが高い。つまり労働移動を可能にする能力が高いという事であり、うち以外でも非常に有用であると考えられる能力が高いという事だ。それは、順応性であったり、指示の飲み込み、向上心、といったアビリティをさすが、様々な規模のユニットで様々なポジションを経験する事により、一つの企業内で同じ仕事をしている人に比べると、「どんな状況でも有能である能力」が自然に高くなってくるのだ。
また、私自身がオープンブックマネジメントを意識して経営にあたっている事の証左でもある。スタッフへの財務諸表の公開に始まり、読み方の説明、経営状態の共有化。目標達成時のインセンティブ。どれも小規模ながら実践してきている。株式会社化以降は、ストックオプション等も選択肢に入ってくるだろう。
スタッフにとってうちが一番魅力のある企業であって欲しい。だからこそ、スタッフ個々のエンプロイアビリティを磨き上げて、それでもスタッフが当社を選んでくれるような企業でありたい。社長の想いはやはりここにある。