2005年1月26日

《ビスマルク》

アメとムチ等の政策で有名な云わずと知れた鉄血宰相ビスマルク。
私は、彼のストラテジックな戦略も彼の熱い気持ちも大好きである。鉄血宰相とはよく云ったものだ。
彼の本領は外交にある。統一後間もないドイツが戦争に巻き込まれる事を避けるため、徹底的に宿敵フランスを孤立させる外交を取る。
まず、ロシアとオーストリアの結んでいた協約にドイツが加わる事で三帝同盟を結ぶ。ロシアが南下してオーストリアと険悪になれば、あるときはオーストリア・イギリスにつき、又あるときはロシアにつき、最後には同盟を維持してしまう。それでもロシアが南下政策を推し進めれば、ドイツ・オーストリア・イタリアで三国同盟を結んでロシアの野望を防ぎ、一方でロシアとも再保障条約を結ぶという離れ業をやってのける。
1873年の三帝同盟から1890年退任までの長き間、フランスは孤立し続けドイツは国力を高め続ける。翌91年にロ仏同盟が結ばれてビスマルクのもっとも恐れていた状態になるのだから、如何に彼の外交手腕が優れていたかがわかるだろう。
ビスマルクの政策は、モノポリーに似ている。ある国と手を組む事によって他の国から一歩リードし、また他の国とも手を組む事によって一歩リードする。そうして積み上げた優位点を総合し、ついには強力なライバルをも凌ぐのだ。共に伸びるという取引感覚こそが私の経営方針の基本でもある。そして多くのお客様と取引する事によって力を伸ばしていけばいい。
最後に、彼の云った言葉で私の好きなものを紹介する。
「青年に進めたい事はただ三語に尽きる。すなわち働け。もっと働け。あくまで働け。」
政治家 ビスマルク