2005年7月31日

《実践》

実践という言葉は、私が昔から好んで使う言葉であり、私自身の行動原則に通じるものである。
マーケットに一度でも触れたことのある人間であれば共通の感覚であろうが、現実的な課題というものには、理を固めて、その理論どおりに実行できる問題などおよそ存在し得ない。あいまいな状態でも比較優位なものを選択して行動し、仮説を立て、そこに方向性を導き出す。そんな姿勢こそが経営には必要なのである。
つまり、よく「経営の実践」で語られる、「プラン、ドゥー、シー」というものは、ちょっと順番が異なっていて、「ドゥー、シー、プラン」というものこそ、経営に即した実践であろうと私は思う。「この順番は螺旋のようにつながっていて、何処から始めてもいい」という意見にも確かに頷けるものがある。
つまり「実践」を私は「Execution」というよりも「practice」として定義したいということだ。そして私を含めた経営者とは、実践を行う職種の事を云うのである。