2005年1月20日

《守るべきもの》

仕事を請けて現場に赴くとき、自分の責任で作業可能なことと不可能な事がある。
特にトラブル時の対応においては、極力自分では判断してはならない。自分の守備範囲をお客様に伝え、正規のルートで連絡・対応をお願いする事になる。
それでもお客様から何とかして欲しいとお願いされた場合は、現在の仕事の指揮権限のある担当者の指示を仰ぐ。ここで、責任者が的確に対応すればよいが、往々にして「現在の仕事を的確にこなすように」等の、その責任者の持つ責任の守備範囲での指示を受ける場合が多い。
さて、ここで自分には作業できない旨を伝えて、お客様が納得しない場合はどうなるのだろうか?現地の担当者としては、二通りの選択肢がある。一つ目は、困っているお客様がいて、自分が対応可能である場合は解決する。二つ目は、どれほど大きなクレームになっても、自分の守備範囲外の仕事は断固として行わない。
正解は、二つ目である。さて、実際に大きなクレームになった。しかし当社のスタッフが取るべき対応は二つ目であり、それで当社としての責任は100%果たしている。守るべきものは当社に任された範囲までの責任と義務である。
しかしながら、本音を云う事ができるのならばエンドユーザーに優しい企業でありたいし、優しい企業とつきあいたい。