2005年2月26日

《大量動員》

クライアントの希望により、一箇所の案件に大量の人員を投入することがある。
今回も某自動車メーカの建物増築に絡み機器の移動と再設定を請け負うことになった。26・27日は、ある意味当社にとってXデーになったということだ。大量動員では、通常の案件よりさまざまな面で難しいものがある。まず、人員を集めること。予定より多くとも少なくともよくない。どのくらいの規模で声をかけてよいのか。どのくらいの質まで許容範囲なのか。微調整にまで非常に気を使うことになる。また、クライアントからの突然の連絡や要望についても全員に回し、情報を収集するためには通常よりも多くの時間をとられる。この手配段階において規模が増せば増すほど事務作業が難しくなる。
もっとも気を使う段階は、「作業」そのものではない。「集合」である。現場に予定の人員を滞りなく運ぶ。集まってしまえば当社としての責任はほぼ果たせたと云って良い。
残るは実作業であるが、ここでは各作業グループのリーダーの資質が大きくモノをいう。この案件は今回の大量動員にいたるまでに何回か失敗をこなしてきただけあって指揮者の能率も上がっていた。作業員のスキルに厳しいクライアントで当社のスタッフから1名退場者を出してしまったが、これは残念だが仕方のないことでもあった。全体としては概ね予定通りのスケジュールでこなすことができこの規模の案件としてはよくできた部類に入るのだろう。
今回の案件は、得意先にしたい企業からの受注であったためなんとしても信頼を勝ち取る事が優先される案件だった。その第一目的は無事に果たすことができたと思う。一つ一つの仕事をきちんとこなしていくことによって、一つ一つ信頼を築き上げていく。この仕事もきっと後々の仕事に大きく結びついていくことになるだろう。
一緒にこの案件を成功させてもらったスタッフには、心から感謝している。