2006年3月9日

《普通の会社の向こう側》

先日示したように、目先のビジョンは主として社内の整備に向いている。第三期の主たる目標自体が「普通の会社としてやっていくための社内システム・財務基盤」の整備としているし、その様々な改革の期としてのクロージングをこの数ヶ月はやらなければならないからだ。
さて、「普通の会社」の体制化をすすめた後は、どんな事業展開をしていきたいか。
一番強い想いとしては、現在力不足で請けきれないでいる案件を請けきれるだけのサービスの質の向上を図りたい。具体的にはサーバの足回りが請けられるスキルの向上、案件をまるごと請けられるだけの人員的キャパシティの拡大、全国的な仕事が請けられるだけの同業他社との連携、キッティングや運搬まで請けられるだけのスペースや機動力の確保、クライアントのその上の組織にもご安心いただけるセキュリティの精度。
規模と品質を拡大させる事ができれば、より的確にクライアントのニーズに応えていく事ができるだろうし、請けられる仕事も増えて単価も上げていく事ができる。スタッフに対しても、「最低限の一つ上」を見ることが出来る形になるだろう。確実にお客さんもスタッフも望む未来がきれいに描ける。
財務的なビジョンとしては、急成長期あるいは差し迫って苦しいときはキャッシュフローを最重視し、安定期に入った後の安定成長期は損益計算を、停滞期にはバランスシートの圧縮を重視して経営の舵を切る。現在は急成長期真っ只中にいるので、恐らく暫くはキャッシュフロー重視型の経営、具体的には利益よりも売上(仕事量)重視・単価の拡大よりも支払受取期間の短縮化重視で走る事になる。しかし経営はナマモノである。トレンドをしっかりと見極めて、キャッシュに余裕が出来て売上の急拡大が止まったのであれば利益を重点にシフトすべきであるし、仕事量や外部要因での値下げ圧力が強まれば経費を中心としたバランスシートの圧縮を考えなければならない。見通しとしては、まだ数年は急成長期を続けるのではないかと思う。
一歩向こう側には、やりたい事が山ほどある。だからこそ、今は必要な事をきちんとやらねばならない。