2005年1月2日

《コミットメント》

営業現場では、「ノルマ」という表現がマイナスのイメージを持ちすぎたために、最近では「コミットメント」を同義で使うことが多くなった。個人的には、企業内においてこの意味でコミットメントという言葉を使うのはどうも馴染めないし、納得もいかないのだが、それでも企業間においては似義であったとしても「コミットメント」大事にしたいと考えている。私が使う場合この言葉の定義としては、するべき仕事と出来なかった時のペナルティを約束毎に取り決める、としている。企業としての柔軟性を失わず、コミットメントをきちんと守る、そんな企業でありたい。
上記のような使用方法の場合では、コミットメントの意は「約束する。確定。決定。」を意味しているが、組織体としての「コミットメント」という場合は、定義が少々異なる。
組織コミットメントと云う観点で捉えた場合、一般的には「個人が特定の組織に対して強い一体感を持ち、その組織に深く関わること」とされているが、要は「ヤル気」を意味しているのだと思う。ネットで調べてみて一番得心のいった説明としては、『「モチベーション」とは、作業レベルでのやる気を指し、「コミットメント」とは、仕事レベルでのやる気を意味します。』というものだろう。
(参考:http://www.keiomcc.com/terakoya/learners/back/06.html)
その説明の中でも云われていることだが、企業の成果は実作業を行うスタッフのコミットメントを如何に上げていくかにかかっていると云える。経営の役目はコミットメントを引き上げることに尽きる。当社の考え方や手法については別の機会に述べることにするが、この「意識の高さ」が当社のサービス品質の要と考えている事は間違いない。

2005年1月1日

《元旦》

あけましておめでとうございます!
いよいよ2005年のスタートです。今年はどんな年になるのか、非常に楽しみです。どんな年にしたいか、というアウトラインについては旧年中より何度も何度もシミュレーションしているので、既に固まりつつはあるのですが経営の真髄は変化にあると常々考えているものですから、未知の年に向けてわくわくする気持ちはやはり抑えようが無いのです。
具体的な話を出してしまうと、その公約に縛られてしまいそうですので、もっと理念的な部分で今年の抱負を語ることにします。
まず今年は「会社」としての骨格を固める年にします。所謂個人事業主気分をすてて如何に法人としての佇まいを整えられるかを今年のテーマにしたいと考えております。
そして何よりも「飛躍」を語れる年にしたいと思います。営業基盤的なものは2004年である程度形作ることが出来ました。今年は既存の概念にとらわれず大きな飛躍を果たせる年に出来ればと考えております。
どちらにしても、自分だけではなく会社として、チームとして一丸となって取りくまなければ、「飛躍」を遂げる事は出来ないと思います。皆さんが快く力を貸してもらえるような気持ちの良い会社を創って参りますので、今年もご支援を賜りますようお願い申し上げます。
さぁ!今年も去年の自分に笑われない様に力一杯頑張りましょう!

2004年12月31日

《2004年総括》

熱い年だった。
飛躍の年だった。
何よりも実績になった年だった。
大切なことを一つ一つ愚直にこなして、信頼と云う階段を一歩一歩あがっていった。そんな一年になった。本当に忘れられない一年になる。まだまだ振り返れるほど積み上げたものがあるわけではない。過去よりも多くのページを未来のために割いておこう。
本当に今年も楽しい思い出を一杯作ることが出来た。関係者全てに心からお礼を述べたい。ありがとうございました!

2004年12月30日

《SWOT分析》

SWOT分析とは、Strength,Weakness,Opportunity,Threatを指し、自社と自社を取り巻く環境を分析する手法を体系化したものを云う。
要は、業界分析と自己分析なのであるが、手順としてはまず自分のビジネスについての環境の中で機会と脅威についてを洗い出す。そして、それからそこでの自分の強みと弱みが何なのかを考えるのだ。
うちの場合を考えてみよう。
まずは、機会。法人のPC入替はコンピュータの早期老朽化のおかげで平均2年に一度のペースで行われる。それぞれ、1週間から3ヶ月くらいかけて更新作業が入る。景気にも影響されるが、悪いと言われたITバブル以降であっても定期的に更新が入るため不況下でも安定し、かつ好況下では爆発的に伸びる。
次に脅威。このビジネスでは派遣労働の主力舞台であるため、大手の独占化が進んでいる。低価格、大量動員のハケンとどのように戦うかがキーとなる。
自社の強みとしては、大きく3つを挙げたい。まずは、短期作業員の確保。うちでは1日から3ヶ月くらいの短期作業がビジネスの基本となっている。IT系の高スキル保有者は企業や長期派遣に殆ど取られており、短期で高スキルの労働者を確保するのが非常に難しい。当社はここに特化している。2つ目は、地域性。東海地区は現在一番アツイ。中部国際空港、万博と大型プロジェクトが2つも控え、豊田も好調である。また当社では、大手派遣の弱い三重・岐阜地区にも強い。この地域特性を活かしながら営業できることが当社の強みになっている。3つ目は、優しさ。当社はお客さんにもエンドユーザにも、社員にも優しい企業でありたい。ベンチャーといえば、寝る時間も惜しんで胃にアナを空けながら、何もかも捨てて利益を勝ち取りに行くようなイメージがあるが、当社は社員もお客さんも本当に楽しんで、喜んでもらえるような企業でありたい。「優しさ」が当社を必ず強くすると信じている。
そして、最後に弱みだが、これは明らかに規模で負けている。資金量であり、人材の量である。少数で攻める必要があるので、低価格戦略で大企業と張ることは難しいし、広い地区をカバーすることも難しい。また、大量増員にも応じづらい。このことによる機会損失をどのようにカバーするかが課題になる。
さらに踏み込んで考えてみる。
①自社の強みで取り込むことができる事業機会は何か
1つには、短期でスキルのいる仕事。もう1つは、三重等の確保しづらい地区での仕事。最後に、技術に絡めた運搬や販売等フレキシブルな対応が求められる仕事などのニーズに答えることが出来ることだろう。
②自社の強みで脅威を回避できないか、他社には脅威でも自社の強みで事業機会にできないか
大手派遣の薄利多売に対抗するためには、第一に品質をあげること。第二にヒューマンな部分での営業を大事にすることだろう。技術とコミュニケーションの能力を出来るだけ高く保ち、手を広く、暖かくが基本である。後は、地域特性を強めて、どこでもいける状態を作っていくことだろう。
③自社の弱みで事業機会を取りこぼさないためには何が必要か
一つには、財務の強化による資本の拡大。資金に余裕が出来ればより多くの人を使うことが出来るし、大きな仕事や利益率の高い仕事を取ることが可能だ。もう一つは利益の確保。利益のしっかり確保すれば金融機関からの信用も取れるし、余裕資金を生むことにもなる。ある程度の金額をとるだけの品質や営業力が課題といえる。
④脅威と弱みのはち合わせで最悪の事態を招かないためにはどうすべきか
大手派遣が資金と人材の物量で押して低価格構成をかけたとしても、値下げや品質を落とす事で凌いでも先は細るばかりだろう。人材の固定化による安心感や営業の対応能力、痒いところまで手が届くようなサービスの多様化、フットワークの軽さを旨とすべきである。さらに、当社ならではの何かに特化した戦略商品ができれば付加価値をつけた利益の上がりやすいビジネスモデルを作り上げることが出来るだろう。
簡単ではあるが、上記を現在における当社のSWOT分析とした。

2004年12月29日

《戦略商品》

マーケ論で、「戦略商品」と云えば
・育成商品
現在の商品構成にはない商品で、近い将来、市場や需要の変化によって中心になるだろうと考えられる商品。将来を担う柱商品。
・新チャネル商品
旧チャネルを維持しつつ、新チャネルの開拓を意図した商品。業態別商品や別ブランド商品、プライベートブランドなど。
・限定商品
需要期や不需要期をねらった期間限定商品、弱い市場での地域限定商品。
・競争相手牽制商品
競争相手の新商品をけん制したり、競争相手の参入を阻止するための商品。
・新事業商品
商品ラインの拡大、新市場開拓、もしくは事業の多角化を意図した商品。
上記の様な側面を持つ商品やサービスの事を指す。証券では投資信託を戦略商品と呼ぶことが多いが、これは10年以上前、野村が投信を戦略商品として位置づけ大躍進したのに倣ったのだろう。
当社ももう少し業務が安定したら、次の飛躍のキーは戦略商品の開発・営業にかかっていると考えている。人的資源にも資金にも限りがある以上、むやみに多角な業務を手がけるわけにはいかないだろう。ある程度ニーズがあり利益の見込めるサービスに絞り込む必要がある。そしてそれを集中して売り込むのだ。現在は戦略商品を選別するためのトライアル期間であるといっても良い。だからこそ、配線もやるし、運搬もやる。販売支援もするのだ。「何でもやります。」「フットワークは軽いです。」は、確かに当社の大きな魅力の一つではあろう。しかし、本当に大きな利益を上げるための骨格となるサービスというものは、特化したどこにも負けないものである必要がある。
戦略商品の新規企画、開発といった業務は企業の花形業務である。この仕事が将来の方向性を決めるのだ。