2008年4月3日
コミュニケーション系の育成は、ヒューマンスキルの土台になるだけに早期に、その人に合わせた方式で行わなければならない。
誰かの特性を伸ばしたいと思う時、交流分析を行ってコーチングしていくのが私自身のスタイルであるけれど、最近はその分析手法やフレームワーク(考え方の枠組)も一緒に説明するようにしている。
なぜなら、本人が一番本人の特性を知っているのであり、考え方さえ学ぶ事ができたら自分で方向付けていく事が、一番の近道になるからだ。
と、云う事で、今日のテーマはエゴグラム。
まずは自分の性格を知ってどんな特徴があるのかを把握する。
CP(批判的な親心:家父長的)
NP(養育的親心:母親的)
A(合理的な大人の心)
FC(無邪気な子供の心)
AC(順応した子供の心)
という5つの要素から自分の性格を考えてみる。
どんなタイプになっても、これだから良い・悪い、という事ではもちろん無い。まずは何より、自分の性格を客観的に見てみるという行為そのものがコミュニケーション能力を育成する上で欠かせないのだ。
カタく考えても一歩も進まないので、このサイトから試してみて欲しい。きっと、ほーとか、なるほど、とか色々思い当たる事があるハズだ。
2008年4月1日
2008年3月29日
本部は小さいほうがいい。
間接部門は最小であるべきだ。と、最近までは定義していた。
権限はできるだけ現場の近くに移動して、収益や成果の多くは利害関係者になるべく配分されるべきだと思う。
利益を生むフロント部門のミッションは簡単だ。より多くの売り上げを上げ、よりコストを下げて利益を生み、自分の仕事は極限まで効率化させる。つまりは、収益をつむ事が成果を最大化させる。
一方で、バックオフィスのミッションは実は同質ではない。間接部門は、売り上げではなくて予算で管理されるものだ。予算は社内のコストとなるもので、当然最大化が目的ではない。コストを抑えることは重要だが、本来必要だから予算化されているわけで、抑えられるならその仕事はカットされるべきものだ。結論としては、予算内で最大のサービスを実現する事が求められる。しかし、効率的に働けば働くほど、何かがカットされていく。
バックサポートのミッションは何か。それは、予算内で必要なサービスを正確に行い、継続可能にシステム化・教育を行い、必要でない仕事をそぎ落とす事だろう。
最小であるべき間接部門は、それゆえに人材の確保が難しい。
本部は優秀な人材が集まるべきだ。しかし、人材が優秀であればあるほど確保に必要な予算は膨れ上がり、一方で優秀であるがゆえに効率化され削られる。
間接部門に対する要望の声は多い。また、間接部門が仕事を回さなければ、成果は何一つ実現しない。
本部は小さいほうがいい。それは間違いない。
でも、最小であるべきではない。最適なサイズであるべきだ。
最適な予算を組むために、この時期のマネジメントは多忙となる。
2008年3月20日
うちの会社は、まだまだ新卒向けに会場を借りて会社説明会をする余裕が無い。
しかし、学校で開催してもらえる説明会には出る機会があって、そういうところは事前に興味のある子にアナウンスしていてもらえるので、とても説明しやすい。
特にブースタイプで数人ずつ話せるような時は、「実際のところこんな仕事を毎日しています。」「会社の雰囲気はこんな感じだよ。」というところまで伝えられるし、気軽に質問も受けられるのでしっかりと会社の事や経営がどっちを向いて走っているのかが伝えられる。
さて、うちの会社は年間を通して採用活動をしているので、興味を持った学生さんは是非何らかの方法でうちにアクセスして欲しい。電話でもいいし、ホームページの問い合わせフォームからでもいい。時間があればどこにでも会いに行って話せるし、最終的にうちに決めなくても色々な相談にのることも出来ると思う。学生の就活時期というのは、インターン時期と同様に特別な期間。私も良い学生に来て欲しいので自分の言葉で本音を話すし、多くの中小企業の社長はきっと真剣に学生に向き合ってくれると思う。
さて、本題。今日書きたかった事。
最近学生の就職相談に乗るときに、最後に必ず伝える事がある。
「君にとって良い会社とはどんな会社か。」という問いと、その答えのうちの一つ。
もちろん、各個人で良い会社の条件というのは様々だろうし、本当は正解なんて私にわかるはずも無いのだけど。
でも、その問いと一緒に、「自分を理解して育ててくれる会社に行きなさい。」と言っている。
私がいいなぁ、採りたいなぁと思っている学生に内定を出して、残念ながら他の企業を学生が選ぶ。そんな時、その子にとっていい進路であれば、その選択は私も祝福したい。
そして、私が祝福できる「いい進路」の基準というのが、「私よりその子を理解して育ててくれる会社なのか?」という一点に尽きるからだ。
会社の規模や条件、ネームブランドで選ぶのも構わないけれど、新人のうちに仕事をする上で会社の何が一番大事かといえば、ガムシャラに頑張る事と頑張りを成長に繋げられる育成ノウハウを持っているかどうかだと思う。
そう思えばこそ、私は今くらいの規模のうちからインターンや新卒育成のように小規模企業にとって負担が重い取り組みを自分自身で手がけてノウハウ化してきた。
現在の新卒志向は安定がキーワードで、ベンチャーは採用戦線で苦戦するのはわかっているけれど、うちにくれば全力で育てる。そういうところに魅力を感じてきてくれる子がいるといいなぁ。。
2008年3月14日
3月期なので、新規・切替の契約が多い。
重要な契約事項には、各社の経営トップやサポートしている役員が交渉を担当する。小さな会社では間違いなくそうだ。
会社規模が小さくて、積極的なところ、いわゆるベンチャーと呼ばれる会社集団には善良な会社もそうでない会社も話を寄せに来る。そしてそれは、とても見分けにくいものだと思う。
交渉を担当する会社役員には、非常に誠意があって善良な人が多い。自分自身も会社という多くの人が働く公器を運営する上には誠実でありたいと思っているので、おそらくどの会社の会社役員も、少なくとも自分の会社に対してはとても誠実だし善良だ。そして交渉の場にはその誠実さを精一杯示す。自分の会社のメリットになる事をしにきているのだから当然だ。
しかし、おそらくこれはどれほど悪辣な運営をしている会社どおしの役員交渉も同様なのだろうと思う。それはそれは、びっくりするほど人格者の話し合いになる。
そして、だからこそ普通の役員は一般社員以上に同義やモラルに敏感だ。しかしそれでいて、自社以外についてはドライに考えている経営幹部は結構多い。これは一極では実務的でドライであるために、「顧客に重点を置くために社員には我慢してもらう」「社員に手厚く報いるために、協力会社のコストは絞る」「顧客のためといって他のステークホルダーに迷惑をかけられない」といったそれぞれのバランス感覚が働くからだと思う。経営資源に限界がある限り、すべてを最高・大満足に持っていくことは出来ない。何を取るかは各社のイロともいえる。
役員商談はそのバランスがどちらに偏っているのか、どれだけ傾いているのかという事を見極めるところだと思う。それは、多分世間が感じている善悪二元論とは一番遠いところにありそうだ。
創業者にしてもその回りの役員にしても、殆どの会社はそれまでやっていた会社のスピンアウト組だと思う。会社を興すならそれが一番成功しやすい。お客さんかスタッフか、ノウハウか、何かを持っていればそのコネクションは創業後の一番の助けになるだろう。そしてそれこそが会社役員の考える根幹であることが多く、バランスの偏りもそちらに傾く。
だから会社のスタンスは経営者の経歴を見ることから始まって社歴や取引内容を見ていけばなんとなく伝わってくるものだ。
そんな中、うちの会社はちょっと異常だと思う。私の前職の証券には全く絡んでいないし、取引先も殆どがゼロベースから始まったものばかり。会社設立時には自分しかいなかったし、出資金も全額自己資金、コアで独占的な商材やアイデアがあるわけでもない。。全然しがらみがないし、一方で設立前から何かを共有して信頼に繋がる中心的なもの無いといえる。
だからこそきっと、バランスはまん丸に近い。
最初の話に戻って、そんなバランス型のうちが積極的に動いていると、様々な会社が交渉に来る。儲かるから自分のほうに傾かないかとお誘いもある。ボランティアみたいな、まぁ喜んでもらえるならいいかな、みたいなものもある。
会社の方針を決める交渉というのは、交渉の場所を離れるとずっしり疲労感を感じる。何件も重なるとクタクタだ。相手も実はそうなのかなぁ等と思いながら、今日も相手先の企業リサーチ。
普通の会社と良い関係がつくれればとりあえずそれで良い。望まれても超最高のサービスを提供はできないと思うし、でっかい儲け話も要らないので、良い関係を築くためだけに話し合うことができたらいいな。