2007年1月17日

調整力

予定のバッティングというのは、誰にでもあると思うのだけど、代替のきかない立場になった時や何人かを代表する立場になった時というのは、またなんとも云えないつらい判断をしなきゃいけない事もある。
「どうしても〜」という事が重なった時、
「もう既に○○回変更しているのに」というように何転もしている時、
あるいは、断れば大勢の人や恩人に迷惑をかけてしまう時、
ドライに何かだけを選ぶ事なんて出来ない。
しかし判断し、調整する事から逃げちゃいけない。
そういう調整シーンでは、私は一つ決めている事がある。「相手の気持ちがどこまで入っているか」を基準にする事。規模の大小や正しさを基準にしてしまっては、必ず後悔する事になる。そもそも比較するものに優劣があれば、優先順位に迷う事なんてないのだから。
「心意気」が基準であれば、たとえ合理的ではなくても自分や関係者に充分納得してもらえる。自分が「本当に一大事」だというシーンでは、そちらを採るという信頼につながるからだ。
そして、あとはどういう経緯でそういった調整や判断に至ったのかという部分を丁寧に説明する事。

この一週間、専門学校生のインターンを受け入れているのだけど、大学生とはちょっと違う雰囲気や取り組み方が面白いと思う。
簡単にまとめてみると、一つは学校の戦略性が強い事。このインターンを通してこんな風に活かしたい、こんな感じにつなげたいという意識が随所に感じる。
大学の場合は、他の学校もやっているし・・みたいな感じで、むしろ就職を控えた学生のほうが意欲的に取り組んでいるので、組織的には随分消極的に感じる。
次に順応性や耐久力は専門学校生の方が高いのではないかと感じる。
初対面時のガチガチさみたいなものはあまり感じず、自然体でいる。きっと実際に働く時にも自然とその環境に合わせる順応性みたいなものが備わっていくんじゃないだろうか。聞くと、インターンを経験する機会も大学生のように「時期固定の1回だけ」みたいな制度ではなく、何度も色々な会社の中にもぐりこむ経験をしているみたいだ。これは、本人もきっとあまり自覚していないのだろうけれど、非常に大きな強みになる。
今は一人だけだから、固有のキャラクターによるところもきっと多いのだと思うけれど、今後引き続き受け入れていく中で、「大卒」「専門卒」のそれぞれの魅力に合わせて採用・育成の戦略を考えていく事ができれば、当社にとってもとても意義のあるインターンになると思う。

2007年1月16日

活字離れ

最近もちらほら活字離れの話を聞く機会があるのだが、我々の世代以下は、「本」を離れる事があったとしても「活字」から離れているわけじゃないと思う。
私自身は、本や新聞といった形の媒体も使うが、ネットの中の情報を泳いでいる時間も相当に長い。もちろん携帯を眺めている時間も多い。
新聞には新聞の、本には本のメリットがあるのは承知しているけれど、有料で不便なこれらの媒体ってどうしても不利になる。
プロフェッショナルが書いた。信頼性が高い。というだけでは、差別化が難しい時代になったんだと思う。
ま、それはそれとして、私が学生だった頃、ネットというメディアが紙媒体から活字のシェアを奪うって事はある程度想像の範囲だった。たぶん、みんなもそうだろう。でも、「ネットを使って本を売る」アマゾンみたいなワンクッション方のサービスがここまで大きな規模になるとは想像もしなかった。
でも、やっぱり活字からみんな離れていなさそう。
変わったのは、手法だったり多様性だったり。
みんな、今も昔も情報を入れるのは大好きなんだと思う。

2007年1月14日

ニンテンドーDS

うちの姉がニンテンドーDSにハマッていて、自分も欲しいなと思いクリスマスプレゼントで妻にねだってみた。
彼女は24日トイザラスに朝早くでかけて並んでいたのだけど、あと2・3人前ってところで完売。その日は一日へこんでいた。
ちなみにうちの父も母が脳トレをするためにDSを買いにいき同様に並んでいたらしく、ゲットしたとの情報が入ってきた。
年末、うちの家族は全員ニンテンドーの魔の手に踊らされている感じであった。
そうそう。年末に友人の家で「wii」も遊ばせてもらったんだけど、あれも斬新!
特にビリヤードが面白いねぇ。
今は仕事で中々ゲームする時間は取れないんだけど、やっぱり我々は任天堂−プレステ世代。面白けりゃハマるし、時間を忘れて熱中してる。
ビジネスシーンでもきっとそんなアソビゴコロが活きてる世代なんだろうね。

企業を猛烈に成長させ続ける経営者はスゴイ。
これはこれとして、もちろん高い評価が与えられるべきだと思うけれど、一方で経営は一社のみでその勢いが決まるわけでも、ましてや猛烈社長の目標必達能力だけで決められるものではない。
バブルの頃や今のような景気の上昇過程で誕生した企業群は、下降トレンドでどうなったか?どうなってしまうのか?という事をちょっと考える機会があってもいいと思う。今日はそんな話。
当社も含めて、こうした上昇期に波に乗った企業は、その成功体験が積み重なれば積み重なるほど、引くべき時にまで押してしまう危険性が高い。トレンドはチェンジするものだ。下降トレンドに入った時はそれなりの舵取りがあるし必要になると思う。
それはある意味今までその会社の培ってきた「成功や成長の法則」に反するものかもしれない。
しかし、客観的にどんな選択が正しかったのか?を後から検証して見ると、「なんで市場規模があんなに縮小に転じているのに、無謀な勝負にでたのか。」と感じる事例は山ほどある。
しかし、「贅肉を落とすべき時に更なる投資に踏み切ってしまう」というような、成功体験に塗り固めた経営者の決断やその思考過程というのは、自分が「社長」という立場に立ってみるとびっくりするほどよくわかる。
我々の世代は、バブル−ITバブルと、隆盛・荒廃の過程を2度もじっくりと見ることの出来た貴重な世代だ。
今、中部景気は急上昇の一途。これに乗らない策は無い。
だけど、一方でブレーキがかかった時の舵の切り方を前もって考えておかなきゃいけない。ベンチャーの事業が一過性に過ぎないものばかりでは、そこで働く社員や支援していただいている多くの方にあまりに申し訳ないからだ。
トレンドに乗るということは、常に上昇だけを信じる・・と同意ではない。
着々と歩みを進め、且つ過信しない。
私はそんな経営の舵のきり方をしようと思う。